居場所をください。



3時間後ー



「3時間で2曲か。

このペースなら18時には終わるな。

頑張れよ。」


「はーい。」


やはり近くに鬼がいると

集中力が違うね。


歌詞が舞い降りてくる。


「ファンへの詞も書けよ。

それをライブ最後の曲にするから。」


「なるほどねぇ…。」


ファンへ、か。

まだそんなにファンと触れあってないから

ちょっと難しい。というか降りてこない。


うーん…。

……………颯太のことでも考えよう。


んー…




"私の名を呼ぶあなたの声が

私をいつも笑顔にする


そんな声に応えたくて

私はいつも頑張っているのに

何度も何度もあなたに励まされるんだ


だから私も何度も何度も

あなたの名を叫ぶんだ


どうかこの声があなたに聞こえますように

そう願いながら 祈りながら

私は今日もあなたのために歌おう"



うん、一番はよし。

二番はどうしようかなー。



"私が今ここにいられるのは

全部あなたが愛してくれるから


ありがとうでは伝えきれない

大きな愛がここにはあるから


どうかこの想い あなたに届きますように

そう願いながら 祈りながら

私は今日もあなたのために歌おう"



「はい、1曲できたー!」


「おう、いいペースだな。」


できるごとにデータを

長曽我部さんのパソコンに送る。


で、即確認だ。

給料がでないのに完全仕事モード。



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