居場所をください。




「いって……」


翌日、俺は背中の痛みで目が覚めた。


「やっと起きたか。」


「……………岳かよ。

お前俺の背中蹴ったろ。」


「ちょうど蹴りやすい位置にあったからな。」


「殴られてーのかよ。」


「俺は殴らねーくせによく言うわ。

つーかなんで床で寝てんの?」


あ、そうだった。

美鈴は……………


体を起こすとベッドには誰もいなく、

そこに岳が座った。


「……………気分で布団。」


「どんだけ下手な嘘なんだよ。

どーせ、美鈴がいたからってとこか。」


「そんなとこだな。」


スマホで時間を確認すると

もう昼過ぎだった。


「好きな女がいて夜眠れなかったったとこか。」


「うるせーよ。」


「亜樹、どんだけウブなんだよ。

ガキかよ。似合わねーな。」


「うるせーよ。そんなんじゃねーよ。」


「で、どうだった?

好きな女と一夜を過ごして。」


「別になんにもねーよ。」


お前は悠斗か。



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