居場所をください。



「完成したー!どう?別人?」


「そうだな。

前髪ぱっつんはレアだな。」


「ふふ、でしょ?」


地毛は少し長くて

横に分けてるから。


「あとはハットかぶるだけ。」


「じゃ、俺も髪セットしてくるし

ちょい待ってて。」


朝食の後片付けを済ませた長曽我部さんは

洗面所へ消えた。


あ、手紙読もーっと。


私は部屋の隅に置かれた

ファンレターとプレゼントを持って

ソファへ移動した。


プレゼントは小さな箱。

なんだろ、開けてみますか。


手紙の前に、私は箱を開けた。


「あ、ピアス…。かわいー。」


中には星のピアス。

それと手紙。


私は小さく畳まれた手紙を開けた。


"美鈴ちゃん!

俺からのクリスマスプレゼント!

本当は友達としてあげようと思ったけど

俺は美鈴ちゃんのファンだから

公式な渡し方にしたよ!

俺は誰よりも美鈴ちゃんのこと

応援してるからね!!だいすきー!

片瀬颯太"


「あ、颯太。」


……………ありがとう。

っていうか片瀬って言うんだ。

へぇ。


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