居場所をください。



私は着替えはせずに顔と歯を洗って

リビングへ向かった。


「ねー、服どうしよう。」


「そんなの自分で決めろよ。」


ですよねー…。


「いただきまーす。」


「着替えねーのかよ。」


「もう少し悩む。

ところで何時に出るの?」


うん、美味しい。

さすがですな、長曽我部さん。


「8時頃。」


今はまだ6時だし時間あるね。

よかった。


「腹筋はしてから行くぞ。」


……………相変わらず鬼ですね。

今日もするのか、はいはい。


「大浴場ってあるの?」


「あるけど美鈴は入れないからな。」


「……私、なんで歌手なの。」


「美鈴がやるって言ったから。」


「こういうとき一般人に戻りたくなるね。

歌手楽しくて好きだけど。」


「自由はないからな~。

まぁ部屋に風呂つけたからいいだろ。」


「そうだね。

あー楽しみ。」


「ならさっさと支度して腹筋してこい。」


「はーい…。」


腹筋か。


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