居場所をください。



「はい、到着。」


「本当に芸能事務所なんですね…。」


そこは私でも知っている大手の芸能事務所。


「疑ってたの?

とりあえず降りて降りて。

まずは社長に歌声聞いてもらうから!」


長曽我部さんに急かされて

私は急いで車を降りて

長曽我部さんを追った。


「はい、これ首から下げてね!」


IDカードといったところか…。

会社にはいるためのゲートを開けるために

必要なんだな…。


「ねぇ、○○って曲知ってる?」


「知ってます。」


「歌える?」


「歌えます。たまにリクエストされるんで。」


「よかった。

じゃあとりあえずここで待っててね!

社長呼んでくるから!」


そう言ってスタジオに私を入れて

長曽我部さんはどこかに行ってしまった。


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