居場所をください。



「……怪我すんなよ。」


「しないよ。

運動神経は唯一誇れる長所なんだから。」


「じゃあ俺は行くから。

無理すんなよ。」


長曽我部さんが無理すんなよ、なんてね。

いつもレッスンとかめちゃくちゃいれる人がね。


私はまだ走れる。

ツアーがあるんだもん。

体力つけとかなきゃ。



それから一時間体力作りをし、

シャワーを浴びてマンションへ戻った。


そして着替えて化粧をして髪の毛も整えて

私はまたマンションを出た。


まずは久しぶりにあそこへ。






カランカラン……


「いらっしゃい。

あれ、久しぶりだね。」


「あ、マスター。

明けましておめでとう。」


「おめでとう。

最近来てなかったみたいだね?」


「うん、まぁね。

これ、貴也に返しといて?」


私は貴也のスープボトルを

マスターに託した。


「あぁ、昨日ツイ○ターに載せてたね。」


「まだ見てくれてるんだね。」


「もちろん。」


貴也がスープをくれた時は

必ず写メをSNSに載せる。


"ちゃんと受け取ったよ"って意味を込めて。



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