居場所をください。
「とにかく、歌詞をだせよ。
レコード会社も待ってんだ。」
「はい…。」
「ほら、シャワー浴びてこい。」
「はーい。」
心境の変化ねぇ…。
あれから私になにかった?
あれからっていつから?
私は今一体なにを考えているんだろう……………
そんなことを考えたまま
私は髪の毛を染め直して
毛揃えもして
会社に戻ってギリギリまでトレーニングをした。
「美鈴ちゃん。」
「…あ、佐藤さん。
お疲れさまです。」
「お疲れさま。
こんな時間まで走ってたの?」
「うん、まーね。
もうさすがに帰るけどね。」
21時半だし。
22時にはマンションにいろって
長曽我部さんにいつもうるさく言われてるしね。
「送るよ。
俺ももう帰るとこだし。」
「いいよ、すぐそこだし。」
「すぐそこでも何かあったら困るし。」
「ありがと。
じゃあいこ。」