居場所をください。
「美鈴、ちょっと。」
私は長曽我部さんに呼ばれ
大人たちの元へと向かった。
「なにー?」
「これがステージの完成図。」
「うん、前も見たけど。」
「明日の朝から作るから最終確認。」
「あぁ、うん。
大丈夫だよ。」
「長いけど頑張って走れよ。」
「うん!」
「で、こっちイヤモニ。
希望通りきらきらにしたけど。」
「うわー、かわいい。
うん、いい感じ。」
「で、抽選で5人
美鈴に会えるってやつだけど
機械はこれを使う。」
それはガラスの箱で、風で紙が舞い上がり
箱の横から私が手を入れ、紙を掴む
というシステムのもの。
「入り口でチケットの半券を切るから
そこにも席番が書かれてるから
それをこの中に入れる。
来場者が持ってるチケットにも席番が書かれてるから
それがそのまま引換券となる。」
「なるほどね。」
「この事はブログに書いてないよな?」
「うん。」
「つーことで初日に発表な。
一応決まりとして、できることは
握手、サイン1枚、写真1枚で
ハグは禁止。
サインしてもらうものやカメラなどは持参で
必要なもの以外の部屋の持ち込みは禁止。
俺も一緒に部屋にいる。
同行者は基本不可で、就学前の子供のみ
同行OKってことにする。」
「了解です。」
条件が結構多いのね。