居場所をください。



それからも練習を続けて、

みんなでお弁当を食べて

また練習をしてシャワーを浴びて

バスに乗って倉庫へと戻り、

今日一日を終える。


「お疲れさまでしたー。

また明日、よろしくお願いしまーす。」


私のその言葉で解散。


「美鈴も早めに帰ろう。」


「そうだね。

明日朝イチで美容院だしね!」


私は佐藤さんと仕事の話をして

長曽我部さんの車に乗り込んだ。


「それじゃ、明日はよろしくお願いしまーす!」


さっさと帰ってしまったダンサーズとは違い

私を見送ってくれるバンドメンバー。


大人は違うね、やはり。


「いよいよ明日がスタートか。」


「やっとだなー。長かったわ。」


「チケット売れた?」


「当たり前だろ。

ちゃんと埋まる。」


「そっか、よかった。」



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