居場所をください。



睡眠導入剤を飲んだってことは

短くても2時間は起きない。


とりあえず俺は弘希をつれて

リビングへ戻った。


「あのさ、前に美鈴と俺がここにいたときも

美鈴、急に寝たんだよ。

もしかしてあんときから飲んでたのかも。」


「ソファで寝てたやつ?」


「そう。」


でもあれってたしか1ヶ月以上前だろ。

そんな前からずっと…?

……………なんだよ、言えよ…。


「……はぁぁー…」


俺が一番近くにいたのにな…。



とりあえず……佐藤か。


『プルルルル……はい。』


「あ、俺。

今なにしてる?」


『今貴也のところ来てます。』


「あぁ、そうか。

佐藤さ、美鈴が睡眠障害で薬飲んでたって

知ってたか?」


『……はい。

俺が病院行くことを薦めました。』


「なんで俺に言わなかったんだよ。」


『余計な心配はかけたくないと。』


なんだよ。

俺は唯一の家族じゃなかったのかよ。


「……いつから?」


『4月末です。

たまたま長曽我部さんがいないときに

美鈴すげー眠そうで

寝てないのか聞いたら

全然寝付けなくて毎日1時間くらいしか

眠れてないということだったんで

その日はそのまま俺が病院へ連れていきました。

入眠障害で、超短時間の薬を飲んでいます。』


「そ。わかった。

ありがとな。」



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