居場所をください。
━━━━━━━━━━━━・・・・
そして北海道1日目は無事に終わった。
「美鈴、急ぐぞ。
ハルはもう部屋に向かったから。」
「はやっ!」
公演後は髪型をゆるくまとめてもらい、
化粧が落ちないようにシャワーだけ浴びて
お風呂から出て私服を着て
また佐々木さんに髪の毛を整えてもらって……
毎度毎度ここがばったばたすぎて
私服は毎回ワンピースになってる気がする。
「お待たせ!」
部屋につけばハルが座って
お菓子を食べていた。
「おっそー!」
「女の子はいろいろ時間がかかるの。」
私は長曽我部さんにオーストラリアのお土産の
紅茶をいれてもらってリラックス。
これほんっとにいい香り。日本にもあるのかなー。
「そろそろ一人目来るからなー。」
「はーい。」
「やべー!なんか俺が緊張する!」
「うるさいし。
なら帰ればいいのに~。」
「だってどうせ美鈴ちゃんを
待ってなきゃだし。
タクシー自腹だし。
ならここにいたほうが楽しそうじゃん?」
「あぁ、だからみんな
いつも待ってるんだ。」
「知らなかったんかーい!
なんのためにバスがあると思ってるの~。」
「あはは、ごめんごめん。」