居場所をください。



………とりあえずSNSでブログ更新のお知らせもして……

貴也のブログ見よ。


たぶん貴也も私のブログ見てるしね。


「ガラスの靴の写メ多くね?」


「ブログ?いいじゃん!」


最後はもう写メのオンパレードだ。

だけどそれもいいでしょ。

貴也の写メよりガラスの靴の写メばかりだけど。



えーと、貴也のブログは………

……………私と内容かぶりすぎてて

なんだか代わり映えしない。


二人で打合せしたみたいじゃん。


ただ終わり方は違う。


私のブログの最後は

"信じていればいつか必ず叶う。

私にガラスの靴を持った王子様が現れたようにね。"

とシンデレラをパクったような文章に比べ貴也は

"彼女からの「手紙」はしっかり受け取りました。"

と。


上手いこと言いますね。


「明日は一緒に出掛けるか。」


「うん!

でも少し用事があるから

付き合ってもらってもいい?」


「いいよ。」


「よかった。

じゃあ今日は早く寝よ!」


そして私たちは久しぶりに

肩を寄せて眠りについた。


誰かがそばにいてくれる安心感。

それを知ってしまった私は

もうここから抜け出せない。


「好きだよ。」


「なんだよ急に。」


「いいじゃん、久しぶりだし。」


「………俺も。

ずっと会いたかった。」



そしてキスをして

私は幸せなまま眠りについた。




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