居場所をください。



そのあとはいつも通り

お風呂出たら一緒にテレビ見て

他愛ない話をして

触れるだけのキスをして、寝た。









「これはやはり私に魅力がないのかな。」


「美鈴ちゃん色気ないもんねぇ。」


翌日、佐藤さんと長曽我部さんは

同じタイミングで迎えに来て

私と貴也は一緒に出て

別々の車にのって仕事へ向かった。


雑誌の撮影を終えた私は

次にカウントダウンライブの打ち合わせ。

撮影が早く終わったのもあって

今は早く来たユリ姉と雑談中。

ここにはまだ私とユリ姉と

数名のスタッフとプロデューサーである

長曽我部さんしかいないから。


「私たちなんて美鈴ちゃんたちより

付き合いだしたの遅いけど

エッチなんてとっくに終わったし。

旅行もいってるし。」


「ユリ姉は体もきれいだもん。

ちゃんと女の体してるもんね。

私なんか筋肉質で固いし胸もないし、

女らしさが足りないんだよね、きっと。」


「まぁでもエッチが全てなわけではないけどね?」


「でもさ、それっぽいムードになったのに

途中で止まっちゃうんだよ?」


「っていうか

松野くんがただ単にチキンなだけとか。」


「………それもちょっと想像できない。」


「まあ今時中学生でもやってるし

確かに遅いといえば遅いと思うけど

付き合いは順調なんだし気にしないでおけば?

浮気してるかもとか思うなら別だけど」


「まぁ浮気はないと思うけど。」


「ならいいじゃん。」


まぁそうなんだけどさ。



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