居場所をください。
「だから今から着る服もそうだけど
ほしい服があれば言えよ。
金払わなくてももらえるから。」
「え、そうなの?」
「美鈴が私服で着るだけで
宣伝になるんだよ。
毎日ブログにコーディネート
載せてるからな。
だからタダであげて、
タダで宣伝してもらおうってこと。」
「ふーん、なるほどね…」
知らなかった。
普通にお店で買っちゃったじゃん。
もっと早く知りたかったよ、それ。
「よし、到着。
沖野さんはもう入ってるし、
時間ないし急げよ。」
「はーい。」
撮影が行われるスタジオが入ってるビルにつき、
素早く降りて、かなりの早足で
エレベーターへと向かった。
「長曽我部さん、
私のCDある?」
「今?
今はさすがに…ねーな。」
「そっかー、残念。」
サイン、もらいたかったなー。
私のCDだけどさ。
沖野さんの歌声入りだしね。
長曽我部さんの鞄からは
いつもなんでも出てくるから
出てこなかったのは初めてだね。