居場所をください。



「俺はあの日から美鈴だけを見てきたのに

一緒に卒園しようって約束したのに…………

勝手に出てって、男つくってんじゃねーよ」


そういう和也の表情は苦しくて

………体を求め続けた和也は

寂しさを埋めたかっただけなのかもしれない。


勝手に離れたのは、私の方だった


「…………ふふ…ふはははは」


私が一人思い詰めていると

和也は突然笑い出した。


「つーことで、美鈴いいよな?」


と、その片手には

いつの間にか握られた注射器。


「いや…いや!!」


私は初めて、思いっきり和也を蹴った。

思いっきり拒否をした。


「ははははは…

なにすんのかな?美鈴?」


いや…怖い…

和也が、怖い………


「イヤ……」


誰か、助けて

━━助けて…長曽我部さん…



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