居場所をください。



「…結婚、したんだよな?」


「あぁ、うん。今日ね。」


「……じゃあ、言うけど」


「…なに?どうしたの。」


「……俺さ、お前のこと好きなんだよね。」


「へ?」


……好き?亜樹が?私を?

…………好き?


「…………えぇ!?

い、いつから!?」


「初めて会ったときから。

お前のいってることが

いちいち俺にグサグサ刺さってくるんだよ。

俺も反抗期真っ最中だったから。」


「そ、そっかぁ…」


全然気づかなかったな…

……でも、確かにいつも送ってくれたし

そういえば前に、私を彼女にするの

アリかナシか聞いたときの答えもアリだったな…


「でも別に、お前と付き合いたいとか

そういうわけじゃねーから。

じゃなきゃこのタイミング

待ってたわけでもねーし。

……俺、前の彼女のこと結構引きずってるから

付き合うとかまだ無理だし

お前はなんにも考えなくていいから。」


「……そっか、ありがと。」


「おう。

話はそんだけ。

戻るか。……美鈴。」


あ…名前……


「うん!」



< 4,357 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop