居場所をください。



「でも、いいもんじゃねーの?

そんな高いところ、

誰でも見れる景色じゃないだろ。

それなりに努力したやつしか

見られる景色じゃねーだろ。

お前を応援してるやつ、

お前をサポートしてるやつはみんな

お前がトップに立ったところを

見たくて頑張ってんじゃねーの?

お前だって、一人でここまで来た訳じゃないだろ。

支えてくれる人あって、今があるんじゃねーの?

その人のために頑張ったって

いいんじゃねーの?」


亜樹……


「……ふふ、亜樹らしくない。」


「うるせーよ。」


「でもありがと。

……私もやっと、誰かのために

頑張れるときが来たってことか。」


たまに、またここが嫌になるけど

でも、たまには誰かのために頑張りたい

って思ってもいいよね。

それがすごく難しいことだったとしても…


「……そういえば亜樹、

なんか用があったんじゃないの?」


「あぁ、これ。

母さんと父さんから。お年玉だとさ。」


「えー、うそ。まだくれるの?

ありがと。

また挨拶いくけどさ。」


「俺にはねーのに。」


「はは、じゃあこれは

ありがたく受け取っておきます。」


「それと…」


「ん?」



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