居場所をください。
そのあとはデビュー曲の打ち合わせ。
永田さんが私の意見を言ってくれて
なんとなく意思疏通ができたし
どんな曲が出来るのか楽しみだな。
それから宣伝用のMV撮影や
そのための演技指導も始まるらしく、
ゆくゆくはドラマにって…………
私にそんな実力あるのかな。
不安しかないよ、私。
この世界のすごさを垣間見たよ。
「というわけで、これからよろしくな。」
「よろしくお願いします。」
私が頭を下げて、その場は終わった。
「美鈴。」
長曽我部さんに話しかけられた。
「今日遅くなるから先寝てて。」
「はーい。」
それだけか。
忙しい人は大変だな~。
私は永田さんと車に向かった。
「で、どこまで送ればいい?」
「第一高校。」
「了解。」
今からいけばちょうどよさそう。
私は夏音にメールをして、
前の学校に向かった。