居場所をください。
「到着。」
しばらくしてマンションにつき、車を降りる。
「おつかれ~。」
マスコミは0。楽だ。
俺は美鈴と一緒にマンションへ入った。
「明日は一緒に仕事とか
ちょっと嬉しいね。」
「そうだな。」
「席が隣ならさらにいいのに。
見る映画が恋愛映画じゃなければ
さらにいいのに。」
それに対して俺はなにも言えない。
「……………今日買い物行ったんだ?」
話を変えた。
「え?うん。
来週ファッション誌の私服撮影あるんだ~。」
「それで、これ?」
美鈴の手元には紙袋が4つ。
「うん。
買ったものとかね、ブログ載せると
意外と好評だったりするんだよね。」
「へー。」
女子好きそう。確かに。
「あ!」
っ!びっくりした。
「なに。」
「貴也と写真とりたかったのに忘れた。」
「は?今撮れば?」
「ドラマの衣装で撮りたかった~。
まぁいいや、それはまたで…。」
「……………で、撮んねーのかよ。」
「いいの?」
「俺も使いたいし。」
そういってエレベーター待ちな俺らだけど
今日は俺のスマホで写メを撮る。
「じゃあ送ってね!」
「おう。」