居場所をください。
「えっとね、もう緊張しまくって
なに話せばいいか全然わからない私を
誰か助けて!」
緊張しすぎてもはや意味不明な私。
だけど客席から聞こえる笑い声と
「かわいー!」
「がんばってー!」
なんて声援が聞こえて
俄然、やる気出ます。私。
そして
「美鈴ー!」
聞き覚えのある友の声。
目を向けるとそこにはやっぱり
夏音と高橋と朔也。
頑張るよ、私。
「えー、とね。」
えーとね、多いね。
「緊張しすぎてなに喋っていいかわからない私のために
助っ人が来てくれるんだって。
今から呼ぶね?
ユリ姉ー!
ハルー!」
さっき掃けたばかりのダンサーのユリ姉とハルを
ステージに戻す。
これはもちろん長曽我部さんの案だ。
「はじめましてー!
ダンサーのユリです。」
「ダンサーのハルです。」
うん、心強い。
「ユリ姉はね、ダンサーの中の最年長で24歳。
ハルは若くて18歳。高校卒業したてー…だっけ?」
「えぇ、覚えといてよ。」
と、とりあえず紹介。初めてだもんね。
ダンサーのみんなは年上だけど
敬語なしで!とユリ姉の指示で
みんな友達みたいなんだ。