居場所をください。
「施設、何件か紹介してもらったの。
医師と介護士、看護師が常駐してるとことか
何件かあってね。そこに行こうかなって。
貴也には迷惑かけないから。
お金も貯めてきたし。
今は薬で痛みが引くから
今のうちに家も片付けて売ろうかなって。
もう古いし、あっても困るでしょ?
とにかく、やれることはやらないと。」
「……………勝手に決めんなよ。」
「……………それ以外、ないでしょ?」
「…とにかく、俺も考えるから。
勝手に決めんなよ。」
「時間がないの。
今しか…。入院したら外へ出るのは辛くなる。
迷ってる暇はないの。
ごめんね。
……………今日は遅いから帰りなさい。」
俺は帰るしかなかった。
母さんの意思は強くて
俺にはなんにもできねーのかと思い知った。
俺、今までなにかしてきたか?
芸能界入れたことを恨んだこともあったけど
今はこの仕事が好きで、母さんに感謝もしてて…
なのに16で家出て金だけ渡して…
辛かったはずなのに…気づくこともできなくて…
俺、情けねーな…。