30日間の彼女
亀裂
次の日。
その日隆行は残業で帰りが遅くなった。「ただいま…。あれもも?」
電気をつけるとそこには悲しそうな顔をしたももがいすに座っていた。
「もも…ごめんな。
帰り遅くなって。
仕事で…」
「嘘だ。だっていつもこんな遅くないじゃん。
それに遅くなるならなるって電話してくれてもいいのに。」
「ごめんな。
これからは気をつけるから。」
「今日は隆行の大好きなカレー作って待ってたのに。
上手に作れたから食べてもらおうって思ってたのに。
もう知らない…。」
「もも…」
机の上にはお皿に綺麗に盛られたカレーがある。
ももが作ってくれたカレーを食べる。
「うまい…。」
カレーを食べ終わり部屋に入るとももはもう寝ていた。
ももの目は少し赤く腫れていた。