未来が見えない『Previously invisible』
蓮さんは、相変わらず忙しそうに
していた。
凪ちゃんも、ピアノ講師を楽しんでいた。
理緒ちゃんは、琴音のいる大学に進み
琴音に指導を受けている。
琴音が、目をかけている生徒である。


由依は、相変わらず
真さんを支えている。
ほのかは、真さんの後を継ぐために
修行をしている。

下の双子の
来夢と愛夢は、
来夢は、警察官の道を進み
愛夢は、ほのかの後を追っていた。


各々の家族が、幸せに前を向いて
生きていた。


秋山大悟は、
柚と籍をいれて
子供にも、一人恵まれたが
罪人と言うこともあって
生活は苦しかったが
家族三人で、温かくて
ほのぼのした生活をしていた。

まぁ、だてに英才教育を受けていたわけでは
ないから、頭の回転も早く
職場では重宝されていた。

あのとき、蓮に言われた言葉を
忘れることなく、生きている。
琴音の体の全てがいつの日か
癒えますようにと願い
柚には、日々感謝して生きている。

秋山の両親には、あってない。
今後も会うつもりもないが
母が、心労過労から倒れた話を
風の便りにきいた。

両親のやった事は、
二人の人間の人生を変えてしまった
代償は大きかった。

母親が亡くなると、時をおかずに
父親も他界したようだ。


五十嵐の両親から
乾先生宛に何度か接触があったらしい。
先生から、報告は受けた。
母の容態が悪いらしく
「ひと目、子供達と会いたい。」と。

だが、匠の返事変わることない
「姉は、まだ苦しんでいます。
月紫も、辛い思いをしました。
姉に、これ以上の
辛さを味あわせたくない。」
との事だった。

何年経っても、何十年経っても、
子供達の心の傷は、
癒えることはなく、
辛い日々を送っていた。
進は、
【なぜ、我が子の言葉に
耳を傾けなかったのか?
せっかく生まれてきてくれた
我が子を名一杯愛さなかったのか?

代議士の子供に生まれ、幼少からちやほや
されて育ち、同じ代議士の娘だった華と
大学で知り合い、恋に落ち。
努と千夏も同じ大学で
仲良かった。
子供達も、愛する人と
幸せに生きて欲しかったのに
どこで、間違えたのだろうか?
悔やんでも、悔やみきれ
なかった。】
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