゚+いじめっ子彼氏といじめられっ子彼女+゚
゚+♀由香SIDE♀+゚
♪~♪~♪~♪
「あれっ?薫~。
携帯鳴ってるよぉ~!!」
読んでいた雑誌から顔を上げずにうたた寝をしている薫を起こす。
「ん~…わかった…」
ピッ
「…もしもぉし?」
寝ぼけたままの声で薫が電話に出る。
「冬夜か?……おう。」
薫の顔が瞬時に真剣な顔に切り替わった。
「あぁ。未亜がっ?!悠は?」
薫の鋭い声に驚いて雑誌を取り落とす。
未亜って言った…?
「あ…わかった。すぐに行くから。」
ねぇ…未亜がどうしたの?
「ちょ…!!薫っっ!!!!」
「悪ぃ。急ぎだから。」
今すぐにでも部屋を出て行こうとする薫の腕をつかむ。
「未亜がどうとかって言ってたじゃん!!!!
ちゃんと説明しなさいよっ!!!!」
「…無理。」
あたしは思いっ切りグーで薫の頬を殴った。
「ってぇ……」
「未亜はあたしの親友なのっっ!!!!
未亜に何かあったのならあたしも行くっっ!!!!」
殺気だったあたしを見て薫はため息をついた。
「わかったよ…
とにかく時間がないから走りながら話す。」