大きな背中と…
「大丈夫か?」
そう笑顔で聞かれて
『ムカつく』
そう答えると、
「なんで!?」
と、でかくなる声に睨む。
『どーせ、慣れてるんでしょ。いろんな女の子にやってるから
やってもらっといてあれだけど……
ありがと…』
そういい、素早く保健室から出る。
『………馬鹿らしぃ』
私にはそんな権利すらないんだ。
これっきり。
もう
これっきりだから。
胸の痛みに気づかないふりをして
私は足早に教室へと戻った。