君に後悔させてやる。
数時間前、君に会いました。

『あーい、高校でも同じクラスだね!』

「だねぇ。それよりあの人やばくない?」


なによ。私より男の子なわけ?
まあ昔からだけど、イケメン好きは…。


「あれだ、メガネを外すとイケメンってやつよ、絶対そうよ!」


『もー愛?
さっきから誰のこと言ってるの?』


「廊下側の1番後ろの席の山﨑優くん!」

まあ、たしかに美形ですね。
めっちゃ優等生感半端ない。




『確かに美形だけど、みんなメガネのせいで気づいてないみたいだね』


「メガネ外せば王子様なのになぁ。
あ、美優ってメガネ男子好きだよねぇ?」

ニヤニヤして私を見てくる山中愛。

この子は私の1番の理解者でもあり、大切な親友なの

『まあ好きだけどー。』


「あんな優等生じゃ、関われないかぁ!」


『まず興味ないからね!』


「はいはぁい」


今日は入学式。
みんな教室に集まってから体育館に行くみたいだ。


「みんな、廊下に並びなさいー」


これは担任だな、多分。
名札を見たら【倉本麻】(くらもとあさ)
ぽっちゃり系で癒される印象。


「きゃぁー、何気に山﨑くんと近い!
出席番号ありがとう!」


なーんて、キャーキャー言ってる愛

美人すぎるんだけど、性格が可愛すぎるってギャップで人気なんだよね

そして彼氏持ち。
羨ましいです、愛さん!





校長の長い話も終わり、入学式が終わった。


『愛ー
一緒かーえろっ?』



「いいよー!
あ、ちょっと教室の外で待ってて、先生に渡すものあるの忘れてたから!」



『おっちょこちょいだなぁ。
わかったよー』



私は出入り口の邪魔にならないところに立って待っていた……

『まだかなあー?』



「そこ、どいてくれる?ちび」

はあ⁉︎
私にちびって言ったの誰よ!

そう言って振り返って、いたのは…




「俺だけど。山﨑優。」


え、愛の話してた人じゃんか。


こいつ性格悪だよ、愛ぃぃぃ。

『あんた、初対面なのになめてんの?』



「それはこっちの台詞。邪魔なんだけど。」



『邪魔にならないよう、避けてるじゃない!』



「俺にとっては邪魔なの。
そんなムキになって、子供みたいだな、あんた。」



『はぁ?誰が子供よ!
あんたにあんたって呼ばれる筋合いないんだけど!』



「じゃあ、美優って呼ぶわ。」


『なんでいちいち下の名前なのよ!』


「美優が呼べって言ったんじゃん。
てか、俺帰る。美優の友達来たみたいだし。
またね?美優ちゃん?」



なによ、ニヤニヤしながら言いやがって。
入学してすぐ、嫌いなやつができた。

山﨑優。さいてーね。


「美優?なに、山﨑くんとイチャついてんのよーっ、もう進展しちゃった?」


『なに言ってんのよ、1番嫌いになったし、あいつ!』


「美優がこんなにキレるってことはちびって言葉いっちゃったんだ、山﨑くん」


『そうよ。ちびって言ったこと後悔させてやるんだから!』

「後悔させるってなにするんだか。」



私は決意しました、山﨑優を後悔させてやりますっ!

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