∞1208∞
あと2時間
あたしは一人の時間を過ごす。

水色の空に真っ白な綿飴みたいな雲が溶ける。

「きれー」

この時間を得るために
あたしは一人を選んだのだ。

コウヤにとってあたしはどんな母親なのかはわからない。
この先の人生なんて
此の年になった今だって不透明だ。

シングルと云う名称になったところで
あたしの何かが大きく変わった訳でもない。

ただ願うのは
この些細な幸せの粒子達をかき集め
コウヤに与え続けられたらって事だけだ。


コンサルタントと言う職を手に着け
がむしゃらに働いて得た
この12階の一室と、あたしの愛すべき家族と友達達は

きっとあたしとコウヤのこの先を悪くはしないだろう。
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