香りから始まる恋はいかがですか?


朝の満員電車は、
やっぱり苦手です。

でも、昨夜の
ラブさんの笑顔と香りが
わたしを癒してくださり、

これでしばらく
仕事も満員電車も
頑張れそうであります。

すると背後から
モゾモゾっと怪しい動き。

もしかして、これは!?
人生初の痴漢サン遭遇・・?

と思っていると、
耳元で、

「おはよ、ポチ」
という声が。


『ポチ』の一言が気になり
振り替えると

そこにはラブさんが、
少し微笑みながら、

あの香りを身にまとい
わたしを満員電車から
庇ってくれておりました。

お礼を言おうと

「あの・・ラブ・・」

あっ、しまった!
この方の名前がわからず、

つい『ラブさん』と口から
出そうになり慌てて、
自分の口を押さえました。

するとラブさんが

「ラブ?ん?」

少し考え

「え?なに?love?
もしかして・・俺に惚れたの?」

とまた耳元で。

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