Snow White。

恥ずかしさと、


ずっと我慢したものが 抑えられなくなり


私は ぎゅっと抱きついた。


「ずっと 会えなくてごめん。」


謝らないでよ、康介 悪くないよ?

しょーがないじゃん。


私は 何も言うことが出来ず、


ただ 首を横に振ることしかできなかった。


康介の匂いは 心地よくて

暖かくて

ずっと傍に居たいって思った。



康介は、親に 嘘をついてまで

私に会いに来てくれた。

学校で練習あるからって。


康介は、他県の大学で 部活を続けたいと

ずっと 言っていた。


だから、引退はしても

練習に参加しなければいけなかった。



ーー康介がもう帰る。

寂しい…やだ、行かないでって…

言いたかった。


「それじゃあ、また 今度会おうね…」

「おう、送ってくれてありがとう。
じゃあ またな。」


でも、ワガママ言えない


言いたいことを ぐっと堪えて お別れをした。

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