婚約者は高校生


そうだ。
少し意地悪な質問をしてみるか。



「婚約者、か。そこまで言うってことは手を出される覚悟があるってことなのか?」



「多賀さんはそんなことしませんよ」



彼女は落ち着き払った様子で紅茶を口に運んだ。

なんだ、その自信は。
俺が手を出せないとでも思っているのか?



「だって、多賀さんは女子高生に興味なんてないでしょう?」



…だからそんなに余裕なのか。


俺の身辺を調べた結果そういう結論に至ったのか、単に純粋に俺の言葉を受け取ったのかはわからないが、彼女は俺が女子高生に手を出さないという絶対の自信があるらしい。



「確かにそう言ったが…見合い相手に俺を選んだのは本当にそのためだけだったのか?」



問うと彼女はこくりとうなづいた。

グループ会社の社長令嬢であるなら俺ぐらいの、いや俺以上の御曹子からのアプローチがあるはずだ。

仮にとはいえ、自分に興味がない人を婚約者にしていれば手出しされないし、虫除けにもなる。

あくまで推測だが、引く手あまたのはずの彼女が見合い相手に俺を選んだのはそんな理由ではないかと思われる。



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