狼と赤ずきん。
出会った瞬間から、強く惹かれた







雪のように白い肌、艶やかな黒髪







赤いずきん








小動物から好かれる彼女は、『赤ずきん』と呼ばれていた









危なっかしい彼女は、どこか命知らずな節があり、栗鼠の頬を左右に引っ張るくらいにはお転婆だった










そんな彼女のことだから俺が近づいても怖がらずに笑ってくれることだろう








しかし、それでも









怖がられるのは怖いし、他の小動物と同じ扱いを受けるのも、嬉しいが嫌だ








そんなこんなで、俺は遠くから見るだけの存在だった










猟師に撃たれるまでは


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