魅惑な彼の策略にはまりました
「恋心を指南するとは……なかなかナイ発想。宗十郎は見た目クール系シャレオツ男子だけど、中身がたまにエキセントリックなところがあるからね」


リリが変えたばかりの黄緑とブルーのドレッドエクステを弄びながら言う。
あなたにエキセントリックと言われたら、それって最上級を表す言葉だと思うんだけど。


「宗十郎が本気をだして、四季に恋を思い出させようとしてるなら、かなり手強い相手だと思うよ」


「手強いって、私が?」


「日本語の語順おかしかった?手強いのは宗十郎。女を落とし続けて何年目っていう男が、恋愛休んで何年目っていう女を口説こうっていうんだから。四季が落ちるのは時間の問題」


好きで恋愛を休んでいたんじゃない。これでも、元・肉食女子だ。
最近、需要と供給が追い付いてなかっただけで。
……ってなんか、見くびられてない?


「残念だけど、宗十郎相手にそれはないわ」


私はふるふると首を振って、余裕の表情を作って見せる。


「ずっと、友達やってたヤツと寝る想像とかつかないわよ。さすがに」
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