魅惑な彼の策略にはまりました
そう、私も悪い。

嫌な目にあって愚痴って、仲間を巻き込んだ。

誰でもいいから結婚したいなんて言って、宗十郎に迫られてみたら、恋したい気持ちなんて簡単に蘇ってしまって。

このままじゃ、私も宗十郎も道を間違える。

私は宗十郎への気持ちを恋愛感情だと誤認する。
宗十郎は、軽はずみな恋指南の結果、私を重荷に思うだろう。

これ以上噛み合わないのは嫌。

靴音を響かせ、私は歩いた。

育江と留美子の待っている居酒屋に向かわないと。
楽しく飲む気分なんて、とっくにないけれど。







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