野良猫は膝の上で眠る

「すず。」

はるもこっちに来るので抱きつこうとした。

「ちょっと待って。髪を乾かしなさい。」

ぎく。

「ぎくって聞こえてるよ。ソファーに座ってて。」

ドライヤーを取りに行くはる。
だけど、大人しくしている私じゃない。

部屋の家具の影に隠れる。

「あれ、すず?」

はるの声を聞くとつい体が動いてしまう。

う゛っばれた。

「すーずー?」

はるがブラックスマイルでこっちに来た。

これはダッシュだ……「つかまえた。」

逃げそびれた。はるのバカ。

「はるやだ。ばか。」

「風邪ひくから。ね?」

お姫様抱っこをされて、ソファーに連れていかれる。

はるに髪を乾かされる。

最初は嫌だったけどだんだん気持ちよくなってウトウトしている。

声が聞えてはるがお風呂に入ったとこまではなんとなく覚えてたけど、あとは夢の中。


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