御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
寝返りをうちながら枕の横のスマホを手に取り時間を確める。

「10時か~まだ寝るには早すぎる」

独り言を言いながらなんとなくメールをチェックする。

もちろん新着メールはなし。

そういえば、鈴城君の出張先のサンフランシスコはたしか時差が17時間だから

今は朝の6時か・・・・・・

何度かメールをしようかと文を入力するんだけど

私からのメールなんて嬉しくないだろうし、もし送ったとしても

返事が来ないとヘコむ事を考えると躊躇してしまい

私はスマホを枕元に置いて寝返りをうった。

結局、私は結婚という大きな決断はしたものの

それ以外は何も成長してないヘタレなのだ。

こんな自分が情けないと落ち込んでいると

枕元のスマホが鳴った。

こんな時間に一体誰?もう一度寝返りをうってスマホに手を伸ばし画面をみて。

私は飛び起きた。

「うそっ!」

電話は鈴城君からだった・・・・・・

緊張して手が震えちゃう。でも出ないと切られちゃうかも

私は大きく深呼吸をすると電話に出た。

「も・・・もしもし」
< 103 / 191 >

この作品をシェア

pagetop