御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
「ねえ・・・・この両面プリントのカバーはどう?」

私が見つけたのは両表で茶色と生成りでリーフ模様が入ったシンプルなものだった。

「いいじゃん。これだったら気分によって変えられるし枕カバーも2色あるし」

「本当?・・・じゃあ・・これでいい?」

「いいよ」

きっと普通は結婚前にこういうことを2人で決めていくんだろうな。

私たちはそういうのがすべて逆からのスタート

何かが起こった時じゃないと私たちは夫婦らしい事が出来ないんだと改め実感した。

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「じゃ~~会計してくるからカゴちょうだい」

今回は私のわがままだったから会計は私が持つ予定でいた。

だけど鈴城君はカゴを持ったままレジとは逆の方へと歩いていく。


彼の後をついて行くとなぜか食器売り場

「何買うの?」

「何って・・今の俺らの食器棚って皿や茶碗がバラバラだろ?」

確かに言われてればそうだ。

だって一緒にご飯食べないし・・・・私は一人暮らしの時から使っているものを

今も使ってる。

「食器もある程度揃えておかないと怪しまれるから・・・・・
この食器のセット買ってこう」

結局私たちは今頃になって生活用品を大量に買う羽目になってしまった。

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