恋する気持ち。
「…………行く。」



「ふぇ?」


「だから、行くって!5時に迎えに行くから。」


そう言って須賀は電話を切ってしまう。


「えー!どうしよー!!」


私は枕を抱えながらゴロゴロと寝返りをうつ。なんか、すごく嬉しくてニヤニヤと笑ってしまう。


須賀に会える。


ただそれだけなのに、どうしてこんなにも嬉しいのだろう。
ちょっと前まで結婚とかありえないと思っていたのに。
いつの間にこんなにも『好き』になっていたんだろう。
そう言えばそうだった。いつだって『好き』になる時は曖昧なのに、『好き』だと意識した瞬間に、恋は猛スピードで動き出す。


会いたくて、ギュッと締め付けられる胸の痛みも。
冷たくされて、押し潰されそうになる胸の痛みも。


全部が『恋』というものだった。


そして。


『恋』をしたら、相手が欲しくて、気持ちを伝える。


私はどうやって須賀に気持ちを伝えればいいのかな?


枕に顔を埋めて考えるけど、いまだにドキドキする胸がジャマして考えられない。


「あっ!ヤバイ!顔浮腫んでるかもっ!パックしなきゃっ!」

私はベットから飛び起きると急いで準備を始める。
時間はまだたっぷりあるのだけれど、『好きな人に会う。』ってことで、居ても立ってもいられない。


『可愛いと思って欲しい。』


あぁやっぱり、いくつになっても恋をすれば女の子に戻っちゃうんだな。


私は少し緊張しながら、支度を始めた。


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