母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 あさひは、おじさんに鍵を受け取ると、
”Thanks a lot.”
そう言って、車に乗り込んだ。

 私も、そのまま助手席に乗ったけど、
さっき、どんな車?の私の質問に、あさひが答えて
ないことに気がついた。

「ねえ、これなんて言うの?」

そう聞くと、あさひは短く、

「Fiat X1/9」

とだけ、答えた。

 
「ねえ、この車狭いんだけど」

 そう私が言うと、

「そりゃそうだよ。
これは、2シーターだから」

 そうあさひが、答えた。
私は車に詳しくわ無かったから、2シーターなんて
知らなかったし、なんか小さくて、オレンジで、
可愛い車だな、って思った。

「ふ~ん」

 私は、それだけ答えて、あさひが運転する、
この車に乗った初めての人ってことが、とても
嬉しかった。
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