母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 ひとしきりみきちゃんと盛り上がって、
ふっと、自分がなんでここにいるのか、
思い出して、我に返った。

「あ、みんなをInt’l studentパーティーに
連れてきたんだ!」
 
 そう、みきちゃんの、あまりに素敵なお話に、
英語が話せない達、日本人の友達を、
Int’l studentパーティーに連れてきたことを、
すっかり忘れちゃってた!

「みんなどこかな?」
 あたりを見回すと、日本人らしき集団は、
どこにも見当たらなかった。

「もしかして、帰っちゃったかも?」
急に心配になって、いったん寧子のホストに
帰ろうとした時、入口付近でなんだか賑やかな
集団を見つけた。
 
 それは、一緒に来た寧子と男友達2人と、
ブラジルから来た”アンジェル”がお酒を飲んで
とっても盛り上がってる所だった。

「へ~、私がいなくても全然平気じゃん」

 ちょっとがっかりしたり、ホッとしたり、
少し複雑な感じだった。

 「なに話してんの?」

 聞いてみると、アンジェルはブラジルから
来たんだけど、やっぱり英語がぜんぜん
話せなくて、ひたすら飲んで踊ってたんだって。

 でも、さすがに疲れたから帰ろうと思ってたところで、
同じ感じの寧子達と意気投合して、
日本語とポルトガル語と、たくさんの
ボディー・ランゲージで、コミュニケーションを
取ってたんだって。

「やはりアルコールのなせる技か!
これぞ、国際化!習うより慣れろ!
言葉なんて、気合と根性でなんとでもなる!」

 こんなことって、日本にいたんじゃ
絶対にないことだから、寧子達も喜んでた。

 そのあと、寧子達に聞いた話だと、
なんでも、アンジェルは「国が主催する留学プログラム」で、
来たんだって。

 でも、その選抜方法が、日本じゃ信じられない物。
< 28 / 158 >

この作品をシェア

pagetop