母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 みんながなんとか打ち解けたのを確認して、
私自身も落ち着いたんで、あらためてまわりを見回したら、

 「あ!、”あさひ”がいる!」

 そう、窓際の外国人ばかり5~6人の輪の中に、
一人だけ日本人の、”あさひ”がいた。
その輪の中の”あさひ”は、にこやかに、穏やかに、
心から楽しそうに、みんなと話していた。

 気が付くとそんな”あさひ”から目が話せなくなって、
しばらくの間、見つめていた。

 そしたら不意に、後ろから声をかけられた。

「どしたの?Ash[アッシュ] が気になるの?」

その声は、さっきのみきちゃんで、
私がずっと”あさひ”を見ているのに、
気がついたみたい。

「え!そういう訳じゃないけど、
外国人の中に、ひとりだけ日本人がいるなって・・・」

 ちょっとドギマギしながら答えた。

そしたらみきちゃん、いたずらっぽい笑顔で、

「あの子かわいいよね。
ちょっと変わってるけど」

って。

私が、

「え?知ってるの?」

って答えると、

「うん、Ash[アッシュ] ね、4月に来たんだけど、
初めから英語が話せてね、いきなり上級クラスに
来たんだよ。
 で、その時の上級クラスって日本人がいなくて、
先生たちが気を使って、日本人を紹介しようとしたら、

「日本人と付き合いたくないので・・・」って言って

断ったんだって。

 でも、なんかアッと言う間にクラスや先生たちと仲良くなって、
気が付けば何年もここにいるような人になってたって」

 私は内心、

「へ~、あんがい社交的なんだ」

 って、変なところに関心してた。

 「どこのホストにに住んでるの?」

私は、当然どっかのホストファミリーに住んでると思って、
みきちゃんに聞いてみると、
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