ねぇ、松風くん。~潤*祐樹side~
……不完全燃焼ってやつ。
まー、いいけど。
その代わり…って訳じゃねぇけど最近面白いやつ見つけた。
「なぁ、そんなに気になる?俺のこと。」
「…な!ち、違っ…」
俺の言葉に、俺に向けていた視線を逸らし耳まで真っ赤にして俯く女。
隣の席の綾瀬くう。
1週間くらい前に教科書を忘れて、見せてもらったのがキッカケで話すようにはなったものの…
「…なんで俺のこと見てたわけ?」
「………み、見てないよ!」
俺が話しかければこの通り。
俯き加減で恥ずかしそうに顔を染める。
こいつ、絶対 俺のこと好きだと思うんだけど。
……っつーか、好きだろ。
まじ、俺って罪な男。
これでバレンタインのチョコまた獲得しちまったってわけか。