龍神のとりこ
10.龍神とリス
、、、


暖かく、光が眩しかった。
「ん、、」
伸びをした。顔に触れる布をずらす、自分のとは違う匂いがした。


「起きたか?」

はっと目を開けた。
掴んでいたのは昨夜コハクがしていたマントだった。

青々とした樹々が見える。だがコハクの姿はない。
「コハクーー」
「ここだ。」
ざざっと葉音がしてコハクが降ってきた。
葉っぱが舞い散った。

「方向を確認していた。それからこれは果物だ。食べるといい。」
どさっとトーコの膝にたくさんの果物が置かれる。





< 33 / 139 >

この作品をシェア

pagetop