龍神のとりこ
するりと寝所に入ってくる気配。

シオウは安堵した。

「戻ったか。」

問わなくてもジンだとわかる。


「ええ、」ジンの表情は穏やかになっていた。

老いを憂えていたさっきとは違って。


横たわるシオウに寄り添うようにぴたりと身体を寄せてくる。

シオウは愛しい女の細腰に腕を回した。

ジンがぐっとシオウに乗りあげる。
長い黒髪がシオウの広い胸板に流れ落ちた。

「どうした、、んっ、、ぁ」
ジンがシオウの身体にくちびるを這わせる。
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