龍神のとりこ
14.特別な力
開いた口が塞がらなかった。
しだいに漏れる息が速くなる。

どうし、、よ、、鼓動に
押しつぶされそう。。



頭に重みを感じた。


大きな手のひらが頭に置かれた。
温かさが伝わってくる。




しだいに呼吸が落ち着いてきたようだった。





「ふぅ、、ぅ、、」
深く息をつき、トーコはゆっくりと顔を上げた。
真横からコハクのきれいな顔が覗き込んでいる。緑の瞳が見つめている。
「落ち着いたか?」

このまま固まってしまいそう。。


また血が上りそうになって、急いで目を逸らした。

このどきどきはこの状況に反応してるだけ、
危険な状況に、そうよ、、

何度もくちづけもされて頭がおかしくなっちゃったのかも。。


たった今コハクから告げられた内容、、
巫女じゃないって言ってたくせに、それなのに

特別な力だなんてーーー、、、




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