黒薔薇




不安になって涼子のクラスに向かう





「涼子!!!」




もちろん放課後になってしばらくした時間の今。クラスには涼子の姿はなかった。




ただ、一人だけ様子がおかしい生徒がいた。




涼子の席に座って、机を愛おしそうに撫でている人が。






”土屋美穂”





美穂は私の姿に気が付くと、不気味な笑顔で言った。




「谷さん。涼子がどこにいるか知りたい?」





まさか。こいつが。




「涼子をどこにやったの!?涼子に何したの!!??」





言うと、不気味な笑みはやめて言った。





「うるさいなあ。とにかく知りたいならついてきなよ」





そして美穂は教室を出て行った。




...まってて。涼子。今、行くからね。





私は美穂についていった。


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