俺と結婚しろよ!
「親父、俺に後を継いで欲しかったみてぇなんだ。
だけど俺は地元を出てしまったからさ。
ここでこうやって店を開くのが、せめてもの償いだと思っている」
そうなんだ。
賢ちゃんでもそんなこと考えることがあるんだね。
お調子者で、笑い上戸で、芸人かと思うほどのキャラ。
だけど、芯はしっかりしている。
そんな賢ちゃんに、ますます惚れてしまう。
「だからまぁ、結婚したらメシには困らねぇよ!」
賢ちゃんはまたまた馬鹿なことを言う。
いい加減飽きたあたしは、ハイハイと適当に流す。