俺と結婚しろよ!




だけど、



「この前、玄と遊びに行ったんすよ」



碧が話を切り出す。

すると、司会者はここぞとばかりに食いつき、大きく頷いた。

そして……



「そうしたら、コイツ、可愛い女にナンパしようとして」



玄の声が響く。

低くて荒っぽい声。

だけど、やっぱり聞き覚えのある声。

昔は声変わりしていなくて、もっと高かった。

そして、もっと柔らかかった。




賢ちゃんは、本当に変わってしまったの?




鼓動が速くなる。

そして、もっともっと話を聞きたくなる。





「それはおめーだろ」



「うるせぇな」




碧と玄のそんなやり取りが続き、トークはすぐに終わった。







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