俺と結婚しろよ!
「咲良ちゃん、本当に玄さんに惚れてるわね」
いるはずのない人の声が聞こえ、あたしははっと顔を上げる。
スタジオの中には、なんと村木さんがいて。
椅子に腰掛け、あたしの作った歌詞を読んでいる。
「ちっ!違います違います!!」
咄嗟に言うが、
「違わないでしょ」
村木さんはすまして言う。
村木さんはさすがオトナの女性だ。
あたしの考えていることなんて、全てお見通しだ。
「そうね。玄さんも咲良ちゃんにぞっこんみたいだし」
「え?」
思わず声を上げる。
村木さんはあたしを見て、口元を歪めた。