俺と結婚しろよ!
「咲良、分かっているよな。
soleilは今が頑張りどき。
遊んでいる場合じゃねぇ」
「はい……」
そんなこと、百も承知だ。
あたし、浮かれて何やっていたのだろう。
「お前はファンを欺いた。
お前は、元気で爽やかな、みんなの咲良じゃないといけねぇ」
その言葉が胸に刺さる。
メジャーデビューする時に、心に決めたのに。
何があってもsoleil優先にしようと。
それなのに、最近のあたしは、賢ちゃんのことばかり考えていた。
「それでも、咲良は玄さんと交際するか?」
森井さんがあたしの言葉を促す。
もちろん、賢ちゃんと別れるという言葉を言わせたいのだろう。