俺と結婚しろよ!
「分かってるだろ」
優弥さんが静かに言う。
怒っているわけではないのに、その声とオーラだけで部屋が凍りついてしまいそう。
自信に満ちたピンクショックのメンバーの顔にも、不安が浮かび上がる。
そして、優弥さんが続ける。
「ここにいる大半が既婚者だ。
噂の多いこの業界だ、そんなこと出来るはずがねぇ」
「じゃ……じゃあ、玄さんは……」
怯えながらそう言った女性に、
「俺は……」
賢ちゃんが口を開く。
だが、すぐに口をぎゅっと噤んで黙り込んだ。
賢ちゃんはいつものように、玄として振舞っていたが、足はプルプル震えていたんだ。
だって、優弥さんが賢ちゃんの足を、思いっきり踏んづけていたから!!
恐ろしい、優弥さん!